まっけん内科クリニック

内科・循環器内科・心療内科
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今週のコラム

第8回:"精神科"と"心療内科"

2024-02-06

神系の疾患は、その原因で大まかに3つのタイプに分けられます。

統合失調症やうつ病などの遺伝的な背景や脳機能の変化が原因となる内因性精神障害、悩みやストレスなど心理的葛藤から様々な症状が生じる心因性精神障害、認知症や脳梗塞などの脳の病気や脳以外の身体疾患から脳機能が二次的に障害されて起こる外因性精神障害があります。

実際には多少なりともそれぞれが連関しているものですが、敢えてザックリと言うと内因性精神障害は”精神科”、心因性精神障害は”心療内科”、外因性精神障害は”脳神経外科”や”神経内科”などの身体科の医師が主な担当医となることが多いです。

国際疾病分類第11版(ICD-11)の精神科領域では、主に内因性によるものには、統合失調症、気分症群(うつ病、双極症)があります。

主に心因性によるものには、心身症、神経症・ストレス関連障害(不安症と恐怖症、社交不安症と醜形恐怖症と自己臭症または対人恐怖、心気症つまり疾病恐怖、強迫症、解離症、ストレス関連症、抑うつ状態と妄想状態)があります。

主に外因性によるものには、脳の急性障害(脳の病気・損傷、一般的身体疾患つまり症状精神病、アルコールその他の薬物)、脳の慢性障害(認知症、てんかん、一般的身体疾患および生理的変化)があります。

ほかに睡眠・摂食・性関連障害、物質使用症と嗜癖行動症、児童・青年期精神医学、パーソナリティ症つまり性格の偏りなどは特殊性があり、それぞれ専門外来を掲げていることが一般的です。

内輪話ですが、”精神科”のみでは受診する患者さんの敷居が高いため、”心療内科”も併せて標榜するケースが増えています。逆に”心療内科”は”内科”も併診するのが通例ですので、受診しやすく内因性精神疾患の患者さんが受診することもままあります。

”内科”は専門医制度により臓器別に細分化され、より高度な医療を提供することが可能となった反面、専門領域以外の臓器の症状には疎かったり、器質的に問題がなかった場合には、精神的な症状があっても敬遠されてしまうこともあります。そのため新たに設けられた”総合診療科”は全ての診療科の入口として期待されています。

赤ひげ先生のように、かかりつけの医者が患者さんの悩みや困りごと、医療以外の恋の悩みや家族の揉め事などに応じていた時代は終焉を迎えたのでしょうか?
”心療内科”の責務はまさに人そのものを丸ごと、心と身体の両面から寄り添い、患者さんの話を聞くことだと思っております。
その意義と重要性は計り知れないものとなりますし、今後更に広まっていくことを期待しています。当クリニックもその末席に座れるよう努力して参ります。