まっけん内科クリニック

内科・循環器内科・心療内科
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今週のコラム

第7回:心不全について

2023-10-19

生労働省が発表した令和4年(2022年)人口動態統計月報年計(概数)の概況によりますと、令和4年の日本国における死亡数は156万8961人で、前年の143万9856人より12万9105人増加しています。

その死亡原因の第1位は悪性新生物<腫瘍>で38万5787人、第2位は心疾患(高血圧性を除く)で23万2879人、第3位は老衰で17万9524人、第4位は脳血管疾患で10万7473人となっています。

主な死因別の死亡率の年次推移をみると、悪性新生物<腫瘍>は一貫して上昇しており、昭和56年以降の死因順位第1位であり、令和4年の全死亡者に占める割合は24.6%となっています。

心疾患(高血圧性を除く)は、昭和 60 年に脳血管疾患にかわり第2位となり、令和4年は全死亡者に占める割合は14.8%となっています。

この「心疾患(高血圧性を除く)」という分類には、心不全や心筋梗塞、不整脈、心筋症などが含まれますが、この中で最も多いのは心不全です。

心不全は一度罹患すると、症状の改善や増悪を繰り返し、場合によっては入院治療となり、改善が得られないと数年後には終末期を迎えることになります。

心不全に対し適切な介入をして、健康寿命を伸ばすことが循環器内科医に課せられた責務となります。そのためには心不全の原因となる病態を把握し、適切な生活指導と内服治療を行うことが大切です。

不整脈や、心筋梗塞などの虚血性のもの、心筋症、高血圧性、遺伝性、はたまた代謝性など原因は多岐に渡ります。

検査としては胸部レントゲン検査、心電図、採血・尿検査、心エコーなどを行い、心不全の原因を探りつつ重症度を評価します。さらに冠動脈造影検査やホルター心電図、心臓CTやMRI、心筋シンチグラム、遺伝子検査などを追加することもあります。

治療については、脈拍数をコントロールする、適切な血圧を保つ、循環血液量を調整する、血管の弾力を維持する、レニンーアルドステロンーアンギオテンシン系ホルモンバランスを適正に保つ、心筋の肥大や拡張を予防する等々を目標に薬物を選択していきます。

また利尿効果を期待する場合でも、慢性腎臓病、糖尿病など合併症を有するケースでは、残存腎機能維持や良好な血糖コントロールを併せた治療選択を行います。

当クリニックでは上記のようなことを念頭に置き、心不全の治療を行なっております。入院での加療や精密検査が必要な場合は、近隣の総合病院との医療連携を確立しておりますので、動悸息切れ、体のむくみ倦怠感疲れやすいなど生活の上で困った症状があればお気軽にご相談下さい。