まっけん内科クリニック

内科・循環器内科・心療内科
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今週のコラム

第6回:予防接種について

2023-08-18

回は当クリニックで実施予定の予防接種についてのお話です。接種可能となる時期については9〜10月を見込んでおりますが、現在調整中ですので、詳しい日付など分かり次第お知らせいたします。

(2023/8/18現在)
実施予定の予防接種:季節性インフルエンザ、肺炎球菌、子宮頸がん、水痘(水ぼうそう)・帯状疱疹、風疹など

上記実施予定の予防接種について少し追記します。

まずは季節性インフルエンザワクチンについてです。インフルエンザは「かぜ症候群」のひとつの病型で、インフルエンザウイルス感染によって発症し、発熱や関節痛などの全身症状が強いのが特徴的です。

毎年冬期間を中心に流行しますが、一年を通して流行のリスクはあります。ワクチン接種後2週間程度で予防効果を発揮し、おおむね3ヶ月間効果が持続します。そのため、ご自身の周りで流行の兆しが見えたら素早く対応するのがコツです。

(注意していただきたいのが、インフルエンザウイルスとは別にインフルエンザ菌というものがあることです。ウイルスではなく細菌であり、小児の髄膜炎や大人の気管支炎や肺炎などの細菌感染症の原因として重要です。名前は同じでもインフルエンザウイルスとは全くの別物であり、当然インフルエンザウイルスのワクチンではカバーしておりません。)

肺炎球菌は市中細菌性肺炎の四分の一を占める原因菌です。細菌性肺炎による死亡率は年齢を重ねるごとに加速度的に増加します。そのため日本では65歳から公的補助金の対象となっています。おおむね5年間は予防効果が持続しますので、5年ごとの再接種が望まれます。

ヒトパピローマウイルス(以下HPVと記載)は子宮頸癌の原因となるウイルスで、小学校6年から高校1年相当の女子への予防接種が広く行われていました。しかし本ワクチン接種後に生じうる多様な症状について議論になり、2013年〜2021年の期間はHPVワクチンの接種の推奨が控えられていました。

しかし、予防接種と副作用の因果関係は証明されず、その間、日本における浸潤性子宮頸癌患者の90パーセントがHPVに感染しているというデータが示されたことから、やはり本ワクチンは推奨すべきだということで、現在積極的な接種の推奨を再開しています。

平成9~18年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2007年4月1日)の女性で、過去にHPVワクチンの接種を合計3回受けていない女性は公費でワクチン接種が可能となっています。このことについては厚生労働省のホームページにも記載がありますので、子宮頸癌定期検診とともにご検討ください。

水痘・帯状疱疹ウイルスは水ぼうそう帯状疱疹の原因となるウイルスです。水ぼうそうにかかったことがある人は、すでに水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫を獲得しているものの、年齢とともに免疫が弱まってしまい、帯状疱疹という体の左右どちらかに痛みやかゆみを伴う発疹が出てしまうことがあります。

任意接種とはなりますが、50歳以上の方は帯状疱疹の予防を目的として接種を行うことも可能です。とくに高齢者では、発疹・疼痛の重症化や脳炎・髄膜炎などの合併症のリスクを軽減する効果もあるため、考慮すべき予防接種だと思います。

風疹抗体価の低い女性が妊娠初期に風疹に罹患すると、胎児に感染し、先天性風疹症候群という病気を引き起こすことがあります。その三大症状は先天性心疾患、難聴、白内障で、このうち、先天性心疾患と白内障は妊娠初期3か月以内の母親の感染で発生しますが、難聴は次の3か月の感染でも出現します。

結婚や妊活を機にご夫婦で抗体検診を行い、十分な抗体がない場合はワクチン接種をご検討ください。風疹ワクチンは公的補助金の対象になりますし、自治体によっては一定の年齢層の男性も含まれる場合があります。


当クリニックは予防接種についての意義や必要性を考慮し、対応して参りますので、予防接種に関してわからないことがあればお気軽にご相談下さい。